フリース生地(素材)ってそもそもの何?<厚さ、デザイン、選び方>
散らかった部屋を整理していたら出てきたファスナーに付けるアクセサリー。
書いてある文字は「ARMADILLA」、アルマディラはThe North Face(ノースフェイス)のフリース。
The North Face(ノースフェイス)ではポーラテック300を「アルマディラ」と言ってました。

「フリース」、今では持っていない人はいないのではないかと思うほどアウトドアでは欠かせない素材になってます。僕も大好きな生地でウエアー以外でも、フリース素材のものをいろいろ持ってます。
でも何をフリースって言うのかちょっと曖昧・・・、そこでフリースについて少しまとめてみました。
僕が外遊びをはじめた頃、水に強い防寒着と言えばオイルドセーターで、PETER STORMを特に好んで着ていました。
そんなオイルドセーター全盛期の時代、今のフリースとはちょと違う素材のジャケットを着ている人を周りでポツポツ見かけるようになった。
あれは何だったんだろうと調べてみたら、それはフリースの元祖のひとつとされるファイバーパイルという素材で、世界に先駆けてこの素材を発売したのはヘリーハンセン(HELLY HANSEN)だったいうことがわかった、もともとは漁師用らしい。
そしてこの海でのファイバーパイルを山でも使えるようパタゴニアが作ったのがパイルジャケット、しかしいい生地がなくてモルデンミルズという生地メーカーが便座カバー用として卸してたもので作ったというのは有名な話らしい。
その後85年にパタゴニアはそのモルデンミルズ(現Polartec)と「シンチラ・フリース」を共同開発します、これがフリースの始まりとのことです。
93年からは回収したペットボトルを再利用することにも成功、フリースはペットボトルで出来てるっていう話はここからですね。
その後、モルデンミルズという生地メーカーはポーラテック(商標)と呼ばれるフリース生地をノースフェイスなどのメーカーにも販売します。
当時ポーラテックには種類があり厚手ものから300→200→100とまであり、厚手の300をThe North Face(ノースフェイス)はアルマディラ(ARMADILLA)と呼びました。
僕が持っていたのはこの「アルマディラ」、パタゴニアは高額だったのでもっぱらThe North Face(ノースフェイス)を着ていた訳です(笑)
現在フリースは起毛加工された繊維の総称として使われることが多いようで、ポーラテック以外の自社製造物もフリースと呼ばれています。
現在のフリースは多種多様、元祖のポーラテックでも各メーカー特注品を含めれば相当数になると考えられますが、ポーラテック以外のフリースのほうが圧倒的に多い。
パタゴニア、ノースフェイス御用達のポーラテック、そのポーラテックのフリースラインナップ。
保温性と通気性に優れたファブリックのスタンダード、現在は4種類のウエイトがあるようです。古いモデルのフリースはこれ、とにかく通気性がいいので風のある日は単体ではほとんど防寒着になりません、ウインドブレーカー的なものは必須です。

従来のフリースの4倍の防風性がある「スーパーフリース」、アウターウェアとしても断熱レイヤーとしても使えます。

防水加工された防風フリース、最も品質に優れ、最も快適な防風フリース。

その他ポーラテックには「パワーストレッチ」「パワードライ」など数多くの素材がありますが、どこまでを「フリース」と呼ぶのかは人によって異なりますね。
<画像 Polartec Fabrics>
自社開発ではユニクロなどのアパレルよりもアウトドア使用を前提にしたメーカーのほうが種類が多いので、モンベルのフリースラインナップを調べてみました。

薄手から順に並べると
人間の毛髪の10分の1という極細のマイクロファイバーを密に編んだ「シャミース」。薄手で軽量ながら、繊維間に多くの空気を蓄えます。保温性と通気性のバランスがよく、運動量の多い場面でも汗の蒸気を効果的に排出。速乾性にも優れ、極細繊維を短く起毛させた生地表面は大変柔らかく、滑らかな質感です。
多彩なカラーと形状でさまざまなシーンに見合った使い方ができます。
「トレールアクション シリーズ」の生地の表面は滑らかな質感でレイヤリングしやすく、激しい動きにもしなやかに追従。冬季登山やアイスクライミングなど、激しい動きを伴う場面で真価を発揮します。
「クリマプラス100」はやや薄手のフリースです。ストレッチ性に優れ、体の動きにしなやかに追従。繊維間に多くの空気を蓄えながらも、ウェア内にこもりがちな空気や汗の水蒸気は素早く放出するため、ドライで快適な着心地が持続します。
セーターのように編みあげることで、登山時のアウターや中間着としてはもちろん、タウンユースにも適した上質感のある「クリマプラスニット」。軽量ながらも暖かく、裏面は柔らかな起毛地。適度なボリュームとストレッチ性により、運動量が多い場面でも快適です。ジャケットモデルには擦れやすい肩と肘には当て布を配し、耐久性を高めています。
「クリマプラス200」は保温性の高い中間着として活躍する中厚手のフリースです。適度なボリューム感を持ち、細かく密集した繊維の間に暖かな空気を多く蓄えるため、軽量ながら高い保温性を備えます。ストレッチ性や通気性にも優れ、モンベルのフリース素材の中で最もスタンダードな素材として幅広く採用されています。
「クリマエア」は滑らかな毛並みと軽やかな風合いを持つフリースです。繊維の目を粗めに編むことで軽量化を図りました。毛足が長く、多くの空気を蓄えることができるため、高い保温性も実現しています。着用時にはかさばらず、アウターや中間着として、最小限の重量で最大限の保温力を発揮します。
「クリマウール」は天然素材であるウールにポリエステルやアクリルを混紡した素材です。良質なウールが持つ優れた保温力や吸湿発熱性能はそのままに、フリース特有の速乾性や滑らかさを組み合わせることで、冬のウェアとして理想的な性能を実現しています。耐久性にも優れ、洗濯を繰り返してもへたりにくく、毛玉や縮みに対しても強くなっています。
「ウールプラス」は糸の太さが均一な良質のウールに、かさ高性に優れるアクリルを混紡した素材です。ふっくらとしてしなやかな着心地で、優れた保温性と適度な防風性を備えています。
<商品説明 モンベル>
モンベルのサイトでは日本ではじめてフリース製品を製造したのはモンベルと紹介されています、「アメリカでフリースウェアが発売されたのが1970年代後半のこと・・・」とあるのでファイバーパイルもフリースととらえているのかもしれません。
選び方と言っても私見です、結局は自分が好きに選べばいいのでルールは無いです。
セーター代わりに着るなら厚めでゆったりしたもの・・・フリースの原点からすればこのタイプだと思います、キャンプや街着ならゆったり着たい。フリース本来のスタイルなのでかっこいいですよね。
行動着で選ぶなら薄手・・・行動着として重ね着が前提なら厚いモデルは不便です、薄手で少しタイトなモデルのほうが温度調整が楽。
ベースレイヤーで着るなら最新のもの・・・ポーラテックのパワーウールやパワードライなどをフリースと呼ぶか呼ばないかは別にして、ベースレイヤーで着るなら最新のものがいいと思います。
書いてある文字は「ARMADILLA」、アルマディラはThe North Face(ノースフェイス)のフリース。
The North Face(ノースフェイス)ではポーラテック300を「アルマディラ」と言ってました。

「フリース」、今では持っていない人はいないのではないかと思うほどアウトドアでは欠かせない素材になってます。僕も大好きな生地でウエアー以外でも、フリース素材のものをいろいろ持ってます。
でも何をフリースって言うのかちょっと曖昧・・・、そこでフリースについて少しまとめてみました。
フリースの歴史
僕が外遊びをはじめた頃、水に強い防寒着と言えばオイルドセーターで、PETER STORMを特に好んで着ていました。
そんなオイルドセーター全盛期の時代、今のフリースとはちょと違う素材のジャケットを着ている人を周りでポツポツ見かけるようになった。
あれは何だったんだろうと調べてみたら、それはフリースの元祖のひとつとされるファイバーパイルという素材で、世界に先駆けてこの素材を発売したのはヘリーハンセン(HELLY HANSEN)だったいうことがわかった、もともとは漁師用らしい。
そしてこの海でのファイバーパイルを山でも使えるようパタゴニアが作ったのがパイルジャケット、しかしいい生地がなくてモルデンミルズという生地メーカーが便座カバー用として卸してたもので作ったというのは有名な話らしい。
その後85年にパタゴニアはそのモルデンミルズ(現Polartec)と「シンチラ・フリース」を共同開発します、これがフリースの始まりとのことです。
93年からは回収したペットボトルを再利用することにも成功、フリースはペットボトルで出来てるっていう話はここからですね。
その後、モルデンミルズという生地メーカーはポーラテック(商標)と呼ばれるフリース生地をノースフェイスなどのメーカーにも販売します。
当時ポーラテックには種類があり厚手ものから300→200→100とまであり、厚手の300をThe North Face(ノースフェイス)はアルマディラ(ARMADILLA)と呼びました。
僕が持っていたのはこの「アルマディラ」、パタゴニアは高額だったのでもっぱらThe North Face(ノースフェイス)を着ていた訳です(笑)
フリースの現在
現在フリースは起毛加工された繊維の総称として使われることが多いようで、ポーラテック以外の自社製造物もフリースと呼ばれています。
現在のフリースは多種多様、元祖のポーラテックでも各メーカー特注品を含めれば相当数になると考えられますが、ポーラテック以外のフリースのほうが圧倒的に多い。
ポーラテックのラインナップ
パタゴニア、ノースフェイス御用達のポーラテック、そのポーラテックのフリースラインナップ。
Polartec Classicシリーズ
保温性と通気性に優れたファブリックのスタンダード、現在は4種類のウエイトがあるようです。古いモデルのフリースはこれ、とにかく通気性がいいので風のある日は単体ではほとんど防寒着になりません、ウインドブレーカー的なものは必須です。

Wind Pro スーパーフリース
従来のフリースの4倍の防風性がある「スーパーフリース」、アウターウェアとしても断熱レイヤーとしても使えます。

Windbloc メンブレン入りフリース
防水加工された防風フリース、最も品質に優れ、最も快適な防風フリース。

その他ポーラテックには「パワーストレッチ」「パワードライ」など数多くの素材がありますが、どこまでを「フリース」と呼ぶのかは人によって異なりますね。
<画像 Polartec Fabrics>
モンベルのフリースラインナップ
自社開発ではユニクロなどのアパレルよりもアウトドア使用を前提にしたメーカーのほうが種類が多いので、モンベルのフリースラインナップを調べてみました。

薄手から順に並べると
シャミース
人間の毛髪の10分の1という極細のマイクロファイバーを密に編んだ「シャミース」。薄手で軽量ながら、繊維間に多くの空気を蓄えます。保温性と通気性のバランスがよく、運動量の多い場面でも汗の蒸気を効果的に排出。速乾性にも優れ、極細繊維を短く起毛させた生地表面は大変柔らかく、滑らかな質感です。
多彩なカラーと形状でさまざまなシーンに見合った使い方ができます。
クリマプラス トレールアクション
「トレールアクション シリーズ」の生地の表面は滑らかな質感でレイヤリングしやすく、激しい動きにもしなやかに追従。冬季登山やアイスクライミングなど、激しい動きを伴う場面で真価を発揮します。
クリマプラス100
「クリマプラス100」はやや薄手のフリースです。ストレッチ性に優れ、体の動きにしなやかに追従。繊維間に多くの空気を蓄えながらも、ウェア内にこもりがちな空気や汗の水蒸気は素早く放出するため、ドライで快適な着心地が持続します。
クリマプラス ニット
セーターのように編みあげることで、登山時のアウターや中間着としてはもちろん、タウンユースにも適した上質感のある「クリマプラスニット」。軽量ながらも暖かく、裏面は柔らかな起毛地。適度なボリュームとストレッチ性により、運動量が多い場面でも快適です。ジャケットモデルには擦れやすい肩と肘には当て布を配し、耐久性を高めています。
クリマプラス200
「クリマプラス200」は保温性の高い中間着として活躍する中厚手のフリースです。適度なボリューム感を持ち、細かく密集した繊維の間に暖かな空気を多く蓄えるため、軽量ながら高い保温性を備えます。ストレッチ性や通気性にも優れ、モンベルのフリース素材の中で最もスタンダードな素材として幅広く採用されています。
クリマエアー
「クリマエア」は滑らかな毛並みと軽やかな風合いを持つフリースです。繊維の目を粗めに編むことで軽量化を図りました。毛足が長く、多くの空気を蓄えることができるため、高い保温性も実現しています。着用時にはかさばらず、アウターや中間着として、最小限の重量で最大限の保温力を発揮します。
クリマウール
「クリマウール」は天然素材であるウールにポリエステルやアクリルを混紡した素材です。良質なウールが持つ優れた保温力や吸湿発熱性能はそのままに、フリース特有の速乾性や滑らかさを組み合わせることで、冬のウェアとして理想的な性能を実現しています。耐久性にも優れ、洗濯を繰り返してもへたりにくく、毛玉や縮みに対しても強くなっています。
ウールプラス
「ウールプラス」は糸の太さが均一な良質のウールに、かさ高性に優れるアクリルを混紡した素材です。ふっくらとしてしなやかな着心地で、優れた保温性と適度な防風性を備えています。
<商品説明 モンベル>
日本のフリースはモンベルから
モンベルのサイトでは日本ではじめてフリース製品を製造したのはモンベルと紹介されています、「アメリカでフリースウェアが発売されたのが1970年代後半のこと・・・」とあるのでファイバーパイルもフリースととらえているのかもしれません。
やわらかく起毛した化学繊維のことをフリースと呼びますが、もともと「フリース」というのは羊から刈り取ったひとつながりの毛の名称。これに似ていることから、現在のフリース生地がそう呼ばれるようになりました。
じつは日本ではじめてフリース製品を製造したのはモンベルでした。創業3年目、1978年のことです。当時主流だった綿やウールといった天然素材を使用した登山用ウェアは、濡れると乾かない、水を吸って重くなる、などの問題が山積み。そんな中この問題を解決したのがフリースです。湿気を含まず速乾性に優れた素材として、アメリカでフリースウェアが発売されたのが1970年代後半のこと。モンベルはすぐさま国内メーカーとして初めて「オーロンフリース」を採用した製品を発表し、これが日本の登山界に衝撃を与え、「化学繊維のモンベル」と呼ばれるきっかけとなりました。
それから40年近く経った今なお、モンベルのフリースは保温性、軽量性、快適性を追求し、年々進化しています。
フリースの選び方
選び方と言っても私見です、結局は自分が好きに選べばいいのでルールは無いです。
セーター代わりに着るなら厚めでゆったりしたもの・・・フリースの原点からすればこのタイプだと思います、キャンプや街着ならゆったり着たい。フリース本来のスタイルなのでかっこいいですよね。
行動着で選ぶなら薄手・・・行動着として重ね着が前提なら厚いモデルは不便です、薄手で少しタイトなモデルのほうが温度調整が楽。
ベースレイヤーで着るなら最新のもの・・・ポーラテックのパワーウールやパワードライなどをフリースと呼ぶか呼ばないかは別にして、ベースレイヤーで着るなら最新のものがいいと思います。
2016/02/25
僕はあんまり知らないメーカーだったんですけどQuechua(ケシュア)のフリースがいいらしい。MONQLO特別編集「アウトドアウェアBESTBUY」を買いました。読みたかった記事はベースウェアの記事だったんですが・・・「フリースの研究所での性能テスト」っていうおもしろい特集記事がありました。…
2015/09/12
パタゴニア(Patagonia)の商品で初めて買ったのはフリース。取り扱い店舗が少なく、御徒町のアートスポーツ(ARTSPORTS)まで行って買いました。価格は他メーカーに比べかなり高額でしたので、我慢して我慢してやっと購入。なぜ、高額なパタゴニア(Patagonia)が欲しかったのかというと、色、柄が他メーカー…
2015/08/23
L.L.Bean(エルエルビーン)のウォータープルーフ・アウトドア・ブランケット。濡れた地面の上でも使用できるのでピクニックシートにも使えます。(夏は暑苦しいですが)サイズは約183 x 147cm。表面はポリエステル製フリースのブランケットですが、裏面がポリウレタン加工を施されたナイ…
2015/08/22
ファミリーキャンプにもおすすめのフリース素材の寝袋。以前の記事でファミリーキャンプ(4人)では6個の寝袋でオールシーズン対応していると書きましたが、寝袋以外に重要なアイテムがコレ。(個人的)これは封筒型のシュラフと同じ形状で開くとブランケットとしても使えます。寒い時にはシュラフの上に毛布とし…